- ホーム >
- Peace Mandala >
- Peace Mandalaの制作過程
Peace Mandala
Peace Mandalaの制作過程
原画制作
パッチワークでのマンダラも、原画は本物のマンダラです。マンダラを描くには、きちんとした知識が必要とされます。原画を担当したのはブータンの僧侶、ティレイ・ノルブ氏とその弟子たちです。木枠を組んで作ったキャンバスの大きさは縦200センチ、横142センチ。原画が仕上がるまでに約9ヶ月もの月日が要されました。文化女子大学被服材料学の、成瀬信子教授の指示により1000年間の保存を目的に、素材はアクリルに決定。それに伴い、(株)三菱レイヨンの協力によりサンプルの制作もされました。
染色・分割
マンダラはとても色鮮やかな顔料で描かれています。その色を損なわずにパッチワークで再現するために、成瀬教授の協力のもと布を染色するための40色が決定しました。パッチワークで作るマンダラの大きさは、約50メートル×70メートル。それを1パーツが540センチ×762センチ(5.5メートル×7メートル)からなる81枚に分割し、最終的にファスナーで結合させることに決定しました。(株)三菱レイヨンの協力により、5000メートルものアクリル布地を織ってもらいました。色事に切り分けた原画のカラーコピーの重さを量り、全体との比率で各色の量を割り出します。宮前染工にそれぞれ異なるメーター数で染めてもらいました。日清紡績(株)、東海染工(株)より6000メートルの基布、帝人(株)より3000メートルの縫い糸が提供されました。
原画のデジタル化・出力
原画から実物大の型紙を起こすために、全体を9×9の81分割したものを更に6×6の36分割します。それを(株)デジタルアーツインスティテュートが(株)パイオニアと協力し、24時間3交代で2ヶ月という長期間の撮影をやり遂げました。撮影した物を縦127センチ、横90センチ・全2916枚に出力。オペレーターと助手のペアが24時間3交代で3ヶ月、休みなしの作業になりました。(株)セイコーアイ・インフォテックが膨大な量の出力を無料で提供。
繰り返される試作制作
染め上がった5000メートルもの布地をボランティアの手で切り分け始められます。81分の1のパッチワーク試作制作を手芸家・永井みどり氏に協力依頼。キルター・秋山巳代子氏と共に最初のキーパーソンになりました。(株)YKKにより特殊ファスナーの試作が完成。沢山の人の手に託される前に、完成を見据えた試作の制作が繰り返されました。
世界へ広がる輪
ネパール最大のボーダナード寺院より僧侶が10人来日。砂絵マンダラと共に記者会見が行われました。新聞各紙に取り上げられ、問い合わせが殺到しました。日本ボーグ社・パッチワーク通信社の協力で世界に向け参加者を募りました。日本のパッチワーク先駆者・野原チャック氏が、全国の有名な作家に呼びかけ、協力を得て作業は一気に拡がります。ボランティアの手により色別に布が切り分けられ、原寸の型紙・糸・台布などのパッチワークセットが作られ製作者の元へ送られました。
集まる完成品
全国から完成作品が集まり始めます。協力したボランティアは、世界16ヶ国・1万人以上。海外から質の高い作品が送り返されて来ましたが、中にはカンボジアの子供たちの作品など、途中までしか出来ていないものもあり事務局はさらにボランティアの作家を探して縫ってもらいました。
セオ産業資材にて作品へファスナーを取り付ける作業が始まります。横浜アリーナにてお披露目されました。初めて81パーツが繋ぎ合わされて、完成です!